4歳の子どもがピアノの練習を嫌がる。餌は必要か
我が家の4歳児は、ピアノを習い始めたばかりだが、すでにピアノの練習を嫌がっている。
おうちピアノのころは本当に楽しそうだった。
教室に通い始めたころは、先生に教わったことを楽しそうに教えてくれた。
なのに、今はピアノの練習を嫌がる。
原因ははっきりしている。
だんだん難しくなってきたからだ。
さて、どうしたものか。
いろいろ調べてみると、多くの親がピアノの練習を嫌がる子どもに苦労していることが分かった。
ピアノ(に限らないが)は練習しなければ上達することはない。
上達しなければ、練習のモチベーションは上がらない。弾けないことが苦痛になる。
そして、(弾けないことによる苦痛を避けるように)ますます練習嫌いになる。
この悪循環から抜け出すには、なんとか上達させなければならない。
そのためには、(効率的に)練習させなければならないことははっきりしている。
いろいろなやり方が紹介されている。
例えば、(子どもと)練習時間を決めて、練習時間になったら声がけしましょうとか、親の目の見えるところで練習させましょうとか、親がたまには練習に付き添いましょうとか。
我が家では全く効き目がなかった。
効果があったのは、以下の3つだ。
モチベーションを上げるための報酬を用意したこと。
自信を持たせるために細かいことは目をつぶって褒めるようにしたこと。
15分以内に練習が終わるように時間を管理したこと。
まず報酬について。
ポイントは、達成目標を設定して、目標達成時の報酬を用意するということ。
具体的には、テキストが1冊終わったら、子どもが欲しいものを何かプレゼントすることにした。
工夫したのは、子どもに目標達成までの道筋が見えるようにしてあげたこと。
具体的には、テキストの曲名を全部書き出して、先生から丸をもらえた曲はスタンプシールを貼ることにした。
全部丸をもらえたら、プレゼントがもらえるルールだ。
これを、我が家では「ピアノスタンプラリー」と呼んでいる。
練習のつど、「スタンプラリーのここまで来たよ」と伝えるようにしているが、子どもも「もう少しでゴールだね。プレゼントもらえるね」とルールを理解しているようだ。
練習のたびに餌を用意していたら、3日で飽きるという。
我が家のスタンプラリーも、所詮餌ではあるが、一つ大きな目標を達成したら得られるものがあるという点で、モチベーションの向上につながることを期待している。
なお、毎日のモチベーションの向上のための、「うぃーくりーすたんぷらりー」もやっていて、こちらはモチベーションの管理というよりも、練習をやったかどうかの管理に使っている。
しかし、スタンプを押せること自体は、子どもにとってもうれしいようだ。
2点目は、自信を持たせるために細かいことは目をつぶって褒めるようにしたこと。
これは、親がピアノをやっていると、おそらく必ず失敗してしまうパターンなのではないかと思う。
間違いがあると、それを見逃すことができないという現象だ。
具体的には、間違いをその場で正す。もう一度やらせる。最後まで弾かせても、終わった瞬間間違いを指摘する。
こういったことは、子どもにとってのストレスにしかならないのではないかと思う。
「まず褒めてよ。」子どもはそう思っているように思う。
ということで、我が家では、(ついつい間違いを指摘してしまう気持ちを封印して)最後まで弾かせる。最後まで弾ききったら褒める。ということを徹底するように努めている。(親の努力も必要なんだと実感している。)
そして最後は、15分以内に練習が終わるように時間を管理したことである。
子どもの集中可能時間は15分。だから、その時間で練習を終わらせることを目標とした。
別記事に書いたが、タイムタイマーを購入して、15分間を子どもと親の共通認識として見える化した点が効果として大きいと思う。
子どもが脱線し始めても、「あと5分だけ頑張ろう」とタイマーを見ながら伝えることができる。
これのおかげで、子どもが何とか練習をやりきることができるようになったのは、感動的でもあった。
本来は、子どもはピアノを弾くのが楽しいはずだと信じている。
でも、うまく弾けない、期待されているように弾けない、ほかに関心が行ってしまう。集中力の途切れてしまう。
そんな事情でピアノの練習に集中できないであれば、単に練習の時間を約束しただけではピアノの練習を(効率的に)してくれるようにはならないと思う。
やはり餌は必要かなと思う。