4歳からテニスを始める意義って何?
4歳からテニスを始める意義とは何でしょうか?
子どもが自らやりたいという場合もあると思いますが、始めるきっかけは親の意向ということも多いのではないでしょうか?
もちろん、親の意向といっても、テニスを強制するということではなく、子どもの意向をそれとなく聞いてみたりすると思います。
子どもに「テニスやりたい?」「今度体験レッスンに行ってみようか?」などと聞いて、「やりたい!」となればしめたもの。
体験レッスンを経て、本人が「楽しい!」となれば、無事にキッズテニスデビュー!となると思います。
しかし、テニスのレッスンを実際に受けるようになると、次第に明らかになっていくことがあります。
それは、レッスンの内容はもちろんのこと、コーチの指導内容、また参加している他の子どもさんや親御さんの様子などなど、最初は分からなかったことが色々分かってきます。
親がテニスをやらせたいと思う動機は様々です。
将来のテニスプレイヤーを夢見ている場合もあるでしょうし、一つの習い事として子どもが楽しければ良いと考えている人もいるでしょう。
何が正しいということはないのですが、親がテニスに何を求めているのか、そこははっきりさせておいた方が良いと思うのです。
テニスは楽しむのが一番なのですが、ただ週に1時間程度の時間を楽しく過ごすということだけであれば、テニスである必要はありません。
正直に言って、週に1回1時間程度のレッスンを受けて、テニスが上達することは難しいと思っています。
例えば、ピアノを習っている子どもさんを例にすると、普段練習を一切せず、週に1回のレッスンのときだけピアノに触れている程度であれば、ピアノが技術的に上達することを期待することは難しいと思います。
とはいえ、子どもさんが、ピアノが楽しい!と感じているのであれば、レッスンを続ける意味はあると思います。
問題は、そこに親御さんが価値を見出すかということだと思います。
テニスについても同様です。親御さんが何に価値を見出しているのか、ということがとても大事だと思います。
テニスのレッスンは通常はグループレッスンです。
レベル分けをしているスクールの場合は別ですが、年齢だけでクラス分けをしているようなスクールの場合、様々な子どもさん親御さんが参加しているわけです。
そこには、毎日何かしらの練習をしている子どもさんもいれば、全く何もしていない子どもさんもいます。当然、レッスンに対するモチベーションも全く違います。
そうした中で、ただ楽しければ良いのか、それとも上達させたいのかがはっきりしていないと、時間とお金が無駄になる場合もあると思っています。
もし上達させたい!と思うのであれば、日々のテニスへの取組み(といっても最初はボール慣れのようなことから始めれば良いのですが)も変わってくるでしょうし、スクール選びも重要になってきます。
物理的に、通えるスクールが1か所しかない場合もあると思いますが、スクールをいくつか見て、少し遠くても子どもとの相性や指導内容で決めるという場合もあると思います。
何が正しいということはないのですが、幼児期において、時間は何よりも大事なものです。それを有効に活用できれば、子どもにとっても親にとっても一番良いのではないかなと思います。
さて、では4歳からテニスを始める意義ということについて考えてみたいと思います。
「意義」とは、辞書的には、物事の存在・実行における価値や重要性という意味です。
そして、この価値や重要性は、子ども本人にとってはもちろんですが、テニスをやらせたい親にとってどんな価値や重要性があるのかということが重要ではないかと思います。
親にとっては、テニスは所詮手段に過ぎないのかもしれません。
将来プロにさせようと思ってテニスをやらせている親もいるのかもしれませんが、大抵は違うように思います。
子どもの健やかな成長。それを願ってテニスをやらせている親が多いように感じます。
健やかな成長とは、心身の発達、具体的には、運動能力の向上、集中力、困難を乗り越える精神的な強さ(というかレジリエンス)の育成、さらには勝つことの喜びや達成感といったスポーツの楽しさといったことを、テニスを通じて習得・経験していくということです。
これが親の願いなのではないかなと思います。
その点で、4歳からのテニスはとても理にかなっているように思うんです。
4歳といえば、幼稚園であれば年長さん、保育園であれば3歳児ということが多いと思います。
運動能力面でいえば、3歳以降、急速に向上します。
そして、環境面でいえば、幼稚園や保育園での本格的な集団生活が始まり(他者との関わりを意識するようになるという意味です)、さまざまなルールなどを理解し始めるのも、この時期からです。
実際、テニススクールの受講年齢を見ると、早くても4歳からというところが多いようです。
我が家では、そんな風に考えて、4歳からテニスをやらせようと思ったという次第ですい。
GRAPさんの「キッズテニスラボ」を読んでいると、親として、どう子どものテニスに関わるべきかということを考えさせられます。
子どもにとって親は親であり、(仮に親がプロだったたしても)親がコーチになるべきではないのではないかと思わせられます。
つまり、日々の生活の中で、子どもの成長を間近で見て、支えることができるのは唯一親である(と思っています)ことからすれば、コーチにはできない、生活面、精神面でのサポート(これがコーチングであれば本当に素晴らしいのかも)をするという大事な役割が親にはあると思うんです。
テニスの目的は、あくまでもゲームで白黒付けるというものです。
とすれば、勝ち負けにこだわるのは正しいと思います。
負けて悔しい思いもするだろうし、勝てなくて、うまくできなくてむしゃくしゃするということもあるでしょう。
それを乗り越えさせてあげるのが、コーチ、そして親の大事な役割なのでしょう。
そこに、(アマチュアであろうと)テニスプレイヤーとして、一人の人間として成長した姿を見ることができるだろうからです。
大事なのは、そこは親がぶれずに、子どもに寄り添ってあげられるかどうかということかと思います。そういう意味では、子どものテニスを通じて、親も成長していくのだろうと思います。
こう考えていくと、テニスってやっぱりいいなーと思った次第です。
最後までお読みいただきありがとうございました。