その多読は効果ない?音読しないと意味がない理由!
多読をすると英語ができるようになる?
それを信じてひたすら多読をする日々。
でも、半年経っても、1年経っても何も変わらない?
そんなお悩みはありませんか?
多読を始めて、ネイティブの英語が聞き取れるようになりましたか?
もしいまだに何を言っているのか分からないなら、その多読が間違っているかも?
この記事では、多読の正しいやり方について考えてみたいと思います。
そもそも多読とは?
多読とは、とにかく英語を読むことで、英語ができるようになるというものです。
このシンプルなやり方、英語の沼にハマってしまった人にとっては目から鱗かもしれません。
何せ、かの夏目漱石先生も、そにかく多読せよ、と言っているのですから、これは盲目的に信じても不思議ではありません。
目標は100万語とも言われています。
読むものは簡単なものから始めるのが良いとされていますが、身近にアクセスできる教材として初学者向けのVOAのニュース記事を例にしてみます。
100万語達成のために1日何分必要?
これ、計算してみると分かりますが、例えば、5分程度のVOAの記事の場合、ものによりますが約600ワードくらいあります。
つまり、100万語達成するためには、1,700本弱の記事を読む必要があります。
これ、1年で考えると、1日5本程度の記事を読むことになります。
5分の記事を5本なので、時間にすると1日25分、約30分ということになります。
問題は、これで十分なのかということです。
多読ではワード数がポイントになっていますが、ここでは、時間に換算して考えてみます。
100万語を時間換算にすると何時間?
1日30分の多読をするとすると、1年間では約180時間になります(0.5時間×365日)。
1日30分の多読で、1年間で100万語以上になる計算でしたが、時間にすると180時間。
これは、多いのか少ないのか?
英語の聞き取りができるようになるためには、大量のインプットが必要と言われています。
時間にすると少なくとも1,000時間以上のインプットが必要と言われています。
とするならば、1年で180時間にしかならない多読では、単純計算すると、1,000時間に到達するためには、約6年かかることになります(1,000時間÷180時間)。
100万語というのは一つの目安にはなるのかもしれませんが、こと時間換算すると、圧倒的に足りないということになります。
必要なのは黙読ではなく音読
そして、もう一つ問題があります。
先ほど、インプットと書きましたが、ここに多読の問題があります。
ここでいうインプットは音読のことです。必要なのは黙読ではなく音読です。
音読することによって、自ら大量のインプットをすることになる。だから多読が効果的なんです。
これは当たり前のことで、文字というのはそもそもが音情報を記号化したものです。
ですから、読むという行為は、文字情報を音声化する行為です。
つまり、多読というのは、大量の音声化行為ということです。
先ほど黙読ではなく音読と言ったのは、こういうことです。
音読するために必要なスキルは?
さて、音読する上で問題になることは何でしょうか?
文字情報を音声化するスキルです。
文字情報は一定のルールで音声化されます。このルールを知らなければ、音声化できません。
このルールとは、英語の音と文字の関係を理解するという意味です。例えば、フォニックスなどで体系的に学ぶことがで身につけることができます。
ここが多読のミソです。
英語の音と文字の関係を理解した上で、多読をする。音読をするからこそ、多読が良質なインプットになるのです。
多読で得られる2つの英語の能力
ここまでの話をまとめると、
- 英語の音と文字の関係を理解する。
- 音読する。
- 大量に多読する。
これによって、2つの英語の能力を身につけることができます。
- 1つは、英語が聞き取れるようになること。
- もう1つは、英語が理解できるようになること。
英語に関しては様々な学習法が世の中にあふれています。
動画サイトなどで、ティップス的なものも、大量に存在します。
しかし、過去においても、現在においても、英語ができるようになる方法は、大量のインプットです。
ぜひ、正しい多読で英語ができるようになるといいですね!
お読みいただきありがとうございました。